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Author:ラボスタッフ
北里大学海洋生命科学部
ミニ水族館
『北里アクアリウムラボ』
学生スタッフ達による日々のあれこれをお届けします。

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こんにちは!7期田代です。

最近、磯水槽に新しい仲間が入りました!

DSC_3431.jpg

ナンオウフジツボ Perforatus perforatus  ですヾ(・∀・)ノ

当ラボのナンオウフジツボはサザエの殻にびっしり。びっしりついています。蓮コラダメな人は見てはいけませんね笑

なんと!このナンオウフジツボ。和名づけに我が大学のフジツボ博士こと、加戸隆介教授が携われたそうです!!
すごい!なんだってー!?…ということで、詳しくナンオウフジツボについて加戸先生にお聞きしてきました!




田代「失礼しまーす。」

…さすが加戸先生の研究室!フジツボがいっぱい!!


田代「フジツボって世界に何種類いるんですか?」

加戸400~500種類いますよ。」

田代「そっ、そんなに!!!?」

…加戸先生のご好意で沢山のフジツボの標本を見ることができました。(みなさんにもおすそわけ!)

DSC_3466.jpg
↑ムラサキイガイ Mytilus galloprovincialis についた アカフジツボ Megabalanus rosa
とってもきれいですね!白色でもアカフジツボなんだとか。紅白でめでたいですね!

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↑ラボの個体よりも大きいナンオウフジツボたち
今回の主役ですね。

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↑カメフジツボ Chelonibia testudinaria
ガチャガチャの景品にもなってましたね。

他にもたくさんの、それはもうたくさんのフジツボを見せていただきました。
しかし今回の目的はナンオウフジツボについてのインタビュー!他のフジツボの紹介はここまでにしましょう。


※※※以下、会話形式でナンオウフジツボを紹介します※※※


田代「ラボに新しく入ったナンオウフジツボについて教えてください!先生。」

加戸「ナンオウフジツボは2012年に秋田県にて移入が確認された外来種なんです。」


フジツボPOINT 【ナンオウフジツボは外来種】


田代「ええ!?外来種?それに、結構最近なんですね。」

加戸「そうなんです。もともと南ヨーロッパに生息するフジツボですが、近年(2006年)韓国で移入が確認されました。そのフジツボが日本にやってきたと考えられています。」

田代「直接ヨーロッパから来た可能性はないのですか?」

加戸「ないとは言い切れません。でもこのフジツボ、太平洋側に生息していないのです。」

田代「そうか、もともとヨーロッパから来たのであれば、発見されたとき、秋田県以外にも太平洋側で姿が確認されていてもおかしくないのですね。」

加戸「そういうことですね。その後青森県の日本海側や陸奥湾にて姿が確認されています。面白いことに、韓国に近い山口県などの中国地方沿岸にはいないのです。きっと海流が影響しているのでしょうね。」



加戸「でも、東北大震災以降、太平洋側にいないはずのナンオウフジツボが最近岩手県や宮城県で確認されているのです。」

フジツボPOINT 【震災によって生息域が太平洋側に拡大】

加戸「震災前は太平洋側に姿は見られなかったのですが、震災以降どんどん増えていることがわかりました。原因は震災復興のために新潟県や秋田県の港からやってきた台船(クレーンを積んだ自分では動けない四角い船。タグボートと呼ばれる船に曳船(えいせん)される)に付着したこのフジツボが、三陸の港で幼生を放出した可能性があげられます。その幼生が付着して成長し、繁殖を繰り返しているらしいのです。」

田代「震災によって急速に太平洋側に生息域が拡大したのですね。増えたナンオウフジツボの実害はあるのですか?」

加戸「うーん、ナンオウフジツボが増えたからといって他のフジツボ数が減っている報告はありません。ただ、サザエや岩ガキの殻にびっしりつくので見た目は悪くなるし、サザエなどにとっては殻が重くなって動きづらいかもしれませんね。漁師さんもフジツボを取る手間がかかってしまいます。まぁ、最近は取らないでそのまま販売しているところもあるようですが。」

田代「確かに見た目がグロテスクになりますね。今のところはあまり実害がなさそうでなによりです。」

加戸「今は環境にあまり影響を与えていなくても、今後どうなるかわかりません。地域の多様性の保存の為にも、ナンオウフジツボの生活史の解明、今後の分布拡大域の予測などが必要になっていきますね。」

田代「大変勉強になりました。ありがとうございました!」





…と、加戸先生に大変貴重なお話を聞くことができました。
ナンオウフジツボは外来種であり、また震災以降太平洋側に生息域が拡大している生物だったんですね。


そんなナンオウフジツボ、当ラボでサザエの殻にびっしりついて展示されています。運が良ければ餌を食べている姿が見れるかも!?
ぜひぜひ見に来てくださいね!

長くなりました、読んでくれてありがとう!ではまた♪ヽ(´▽`)




⭐おまけ⭐

加戸「南ヨーロッパ原産なのでナンオウフジツボと名付けたんですよ。」

田代「なるほど!」

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2017/03/24(金) 00:00 | コメント:0 | トラックバック:0 |
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