今日は12月31日。大晦日です。今日で2011年も終わりです。
今年は日本全国の人たちにとって,そして私達北里大学海洋生命科学部にとって激動の一年となりました。
去る3月11日、東日本大震災が起こりました。この地震によって東北太平洋側の地域は甚大な被害を受け、私達の学部は岩手県大船渡市のキャンパスから離れざるを得なくなりました。
私は震災当時大船渡にいて、なんとか避難し命は助かりましたが家は浸水してしまいました。
その後学校に行き,友人達と会ったときの事は鮮明に覚えています。夜だったのですが,車の窓から見える景色がいつものそれとは全く違っていて,友人の顔を見てようやく「ここはいつもの三陸だ」と実感できました。
それから9ヶ月あまりたった今,私は神奈川県の相模原キャンパスで北里アクアリウムラボのスタッフをしているわけです。
「学生の力で水族館をつくる」というのは実に大変でした。どのような展示をすれば来館者の方々に楽しんでもらえるか,そしてその展示をどう作れば良いのか,どう維持すれば良いのか、など分からないことだらけです。
それでも,先輩方や先生、スタッフの仲間達の努力のおかげで,現在のアクアリウムラボが出来ました。
まだ改善点はあると思いますが,現在の状況まで出来た事に感動もひとしお,といった所です。
心残りがあるとすれば、アクアラボを慣れ親しんだ三陸で出来なかった事です。
地元の人たちに私達の水族館を見てもらって,多少なりとも元気になってもらえたら,と思ってしまいます。
ですが、何もない所からでも努力次第で何かをやり遂げられる,という事を私は身を以て実感しました。
三陸の人たちも「ふるさとを取り戻そう」と努力しておられます。その成果は必ず出ると、今私は確信しています。
ずいぶん長いブログになってしまいましたが,最後まで読んでいただいてありがとうございます。
2012年も何が起こるか分かりませんが,とりあえず頑張って参りましょう。
それでは皆様、良いお年を!

2011年12月31日 佐藤 亘